別冊判例タイムズ16号「民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準全訂4版」(判例タイムズ社発行)には,事故が起こったときの車両等の位置,信号の色,道路の広さなどの具体的な状況ごとに,双方の過失割合がどの程度であると考えられるのかについての基準が記載されています。赤い本に記載の割合と異なっている場合もあります。
被害者が,自賠責保険会社に対して,損害賠償額の支払いを請求することです。
本来は,加害者が被害者にお金を支払った後に加害者請求をする,という流れが予定されています。しかし,そもそも加害者が被害者に対して全く支払いを行わないという場合も考えられるので,被害者救済のために,この制度が認められています。
(1)被害者に高い過失割合が認められそうな場合や,(2)加害者が任意保険を掛けておらず,損害賠償を支払う資力もないというような場合などに有効です。
「外傷後ストレス障害」と訳されます。
突然に,強い恐怖感を伴う出来事を経験したことによって,特徴的な精神障害がもたらされます。
(1)再体験(フラッシュバック,原因となった体験を意図せず繰り返し思い出したり,夢に出てきたりする),(2)回避行動(体験を思い出すような状況等を,意識的あるいは無意識的に避ける),(3)過覚醒(交感神経系の亢進状態が続く)という症状が出てくることにより,社会生活・日常生活に支障を生じます。
一般的には犯罪被害者やDVなどで用いられる言葉ですが,後遺障害の一種としてPTSDが挙げられる場合があり,状態に応じて9級,12級,14級が認定される可能性があります(重篤な場合は,7級以上の認定がなされる可能性もあります。)。
刑事処分の1つで,検察官が,「加害者を起訴しない」と決めることです。すなわち,加害者は,刑事裁判にかけられないことになります。
この場合,入手できる刑事記録は,基本的には実況見分調書に限られてしまいます。
交通事故のうち,人に死傷がなく,自動車や着衣などの器物に損壊が生じた事故を(特に人身事故との区別の意味で)物損事故と言います。なお,自動車安全運転センターが発行する交通事故証明書では「物件」事故と記載されます。
物損事故は純粋な器物の損壊だけではなく,警察に傷害の申告がなされていないものはすべて物損事故の扱いとなってしまいますので,注意が必要です。
また,物損事故は自賠責保険の適用がありませんので,賠償額が任意保険の限度額の範囲内ならば任意保険から,限度額を超えた場合には加害者の財産から賠償してもらうことになります。
正式名称は「財団法人交通事故紛争処理センター」です。
新宿に本部が,高等裁判所のある地方都市に支部が,さいたま市と金沢市には相談室が置かれています。
ここでは,無料の法律相談,和解のあっせん,審査を行ってくれます。
あっせんは,裁判所基準(赤い本,青本)に基づいています。
注意点としては,(1)治療終了後あるいは後遺障害等級認定後の,損害賠償額を算定できる状態になっていることが必要であること,(2)自動車の関係しない事故については利用ができないこと,(3)相談者が自分で掛けている保険(人身傷害保険など)については利用ができないこと,(4)相手方が示談代行付きの保険に加入しておらず,センターでの解決を望んでいない場合については利用ができないこと,等があげられます。
このような諸点がある関係で,必ずしも紛センに持ち込めば解決に至るとは限りません。
一方,当事務所においては,以上のような制限でご相談をお受けしないということはありませんので,お気軽に面談予約を頂ければと思います。
「ある年齢の人が,平均して,その後に何年生きられるか」を表す数字です。
高齢者の逸失利益(別項参照)を算定する場合や,年金の逸失利益を算定する場合等に用いられます。
弁護士に対し,加害者やその任意保険会社に対する示談交渉や訴訟などを依頼した際に,掛かってくる弁護士費用を自分が加入している任意保険会社が支出してくれる,という大変優れた特約です。
保険料は年間1500円程度ですが,300万円までの限度額を設けていることが多いようです。ぜひ,ご自身の任意保険に弁護士費用特約が付いているか,確認されることをお勧めします。

