やるべきこと
- 後遺障害等級の認定を受ける
- 「基礎収入」を証明する書類を準備する
- 逸失利益の計算方法や相場を理解する
交通事故などによる後遺症で将来の収入が減ってしまう場合、その損失を補う「逸失利益」は、生活を守る上で非常に重要な賠償項目です。
しかし、専門的な知識がないことから、本来受け取れるはずの金額より大幅に少ない賠償しか得られず、生活に支障が出てしまうケースも少なくありません。
逸失利益を請求する際、特に重要なのが「後遺障害等級」の認定です。適切な等級が認められないと、最終的な賠償額が大きく減ってしまうリスクがあります。
逸失利益(いっしつりえき)とは、交通事故にあわなければ将来得られたはずの利益のことです。交通事故で後遺障害が残ってしまった、もしくは亡くなってしまった場合に加害者に請求することができます。
逸失利益には、「後遺障害逸失利益」と「死亡逸失利益」の2種類があります。
休業損害は、交通事故のケガで入通院を行ったことにより収入が減少した期間に対して支払われる補償です。
これに対し、後遺障害逸失利益は、ケガを治療したものの症状固定(これ以上治療を続けても症状の回復・改善が期待できなくなった状態)となり、将来得られたであろう収入が減少してしまったことに対する補償です。
やるべきこと
やるべきこと
後遺障害逸失利益を請求するには、まず後遺障害等級の認定を受ける必要があります。
後遺障害には1~14級までの等級があり、どの等級が認定されるかによって、賠償金の金額が大きく変わるため、適切な後遺障害等級を認定してもらうことが大切です。
逸失利益の計算には「基礎収入(事故前の年収)」が必要なため、収入を証明できる源泉徴収票などの書類を準備しましょう。
なお、家事従事者や個人事業主、学生などの方は、給与所得者と基礎収入の算定方法が異なるためご注意ください。
保険会社から提示される逸失利益の金額が妥当かどうか判断するためには、正しい計算方法や相場を知っておくことが重要です。
後遺障害の逸失利益は、以下の計算式によって算出されます。
基礎収入額 × 労働能力喪失率 × 労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数
給与所得者の場合、原則として事故前の年収
後遺障害によって、働く能力がどれくらい低下したかの割合(%)
将来受け取るはずの利益(逸失利益)を前払いで受け取るため、運用利息分を差し引く(中間利息控除を行う)ための計算係数。公平性の観点から、被害者が一括して受け取った現金を運用した場合に得られる利息分(中間利息)を減らす(控除する)目的がある。
【計算例】
Aさん(男性、35歳、会社員、年収500万円)、後遺障害14級(労働能力喪失率は5%)
500万円×5%×20.39=509万7,500円
被害者が死亡した場合も、逸失利益を請求することができます。
死亡逸失利益は、以下の計算式によって算出されます。
基礎収入額 ×(1-生活費控除率)× 就労可能年数に対応するライプニッツ係数
逸失利益を請求するには、適切な後遺障害等級の認定を受けていることが必要です。
弁護士に依頼すれば、必要な検査や資料の精査についてのアドバイスなど、適切な後遺障害等級が認定されるためのサポートを受けることができます。
逸失利益で争いになることが多いのが「労働能力喪失率(どれくらい働けなくなったか)」です。
保険会社は「この程度のケガなら仕事に支障はないはずだ」と低めの数値を提示してくることがありますが、弁護士であれば医学的所見や実際の業務への影響を具体的に立証し、適正な数値を主張して示談交渉を行います。
会社員以外の逸失利益は、計算に必要な「基礎収入」の算定方法が複雑です。
弁護士であれば、職業ごとに適切な基礎収入を算定したうえで、保険会社に支払いを交渉することが可能です。
適切な逸失利益を請求するためにも、ご自分の後遺障害の等級はどのくらいなのか、まずは無料診断ツールで確認してみてください。