知っておきたいこと
- 修正要素で過失が変わる
- 損害の立証は被害者がしなければならない
- 賠償金の請求には期限がある
多くの交通事故では、加害者・被害者ともに過失が付きますが、保険会社が提示してきた過失割合(交通事故に関する責任の割合)は適切ではないことも多いです。
過失割合は賠償金額を左右する重要な数値であり、過失割合が1割違うだけでも受け取る損害賠償額が大きく減額されてしまうことがあるため、慎重に判断する必要があります。
過失割合とは、事故の原因がどちらに何パーセントあるかを数値化したものです。
過失割合は、事故の当事者が話し合い、当事者双方が合意したら決定となります。
典型的な事故態様については、過去の裁判例に基づいて「基本過失割合」が示されていますので、基本的には、これに個別の事情(修正要素)を考慮して決定します。
知っておきたいこと
知っておきたいこと
修正要素とは、事故の個別の事情に応じて割合を5%〜30%程度プラスまたはマイナスする要素のことです。
たとえば、加害者側に「スマホ操作」や「大幅な速度超過」などの落ち度があれば、通常、加害者の過失割合は、より大きくなります。
また、歩行者が被害者の事故で、被害者が「児童や高齢者」等の交通弱者であったり、人の横断・通行が激しい住宅街・商店街での事故だったりする場合には、通常、被害者側の過失割合は、より小さくなります。
【加害者側の修正要素】
【被害者側の修正要素】
交通事故によって発生した損害の立証責任は、被害者側にあります。
立証責任とは、訴訟上、裁判所が“ある事実”を確認できない場合に、その事実を要件とする自己に有利な法律効果が認められないという、一方当事者の危険・不利益のことです。
つまり、被害者側が損害の発生を証明できなかった場合には、被害者側が「損害の発生が認められない」というリスクを負うのです。
交通事故の損害賠償請求には専門知識が必要なため、被害者ご自身が損害を立証することは、負担が大きいといえます。
交通事故の損害賠償請求権には時効(請求期限)があります。物的損害(車両損害などの物に関する損害)は3年、人的損害(事故での受傷に関して生じた損害)は5年(ただし、自賠責保険の時効は3年)です。
時効が完成した場合、基本的には賠償金の請求ができなくなってしまうため、すみやかな対応が必要です 。
交通事故被害に詳しい弁護士であれば、適切な過失割合の算定を行うことができます。そして、被害者の方に有利な修正要素などをもとに加害者側の保険会社に主張することで、提示された過失割合を修正できる可能性があります。
保険会社は自社独自の低い基準(任意保険基準)で慰謝料額などを提案してくるのが通常ですが、弁護士基準(裁判所基準)に比較して低いことが多く、その金額に納得がいかない被害者の方も多いでしょう。
弁護士基準の金額をもとに交渉するため、慰謝料の増額はもちろん、最終的な賠償金の増額が期待できます。
被害者の方のなかにはご自身で交渉を行おうとされる方もいらっしゃるかもしれませんが、加害者側の保険会社は、交通事故対応や示談交渉を業務として行っており、被害者の方ご自身で対応するのは困難な場合も多いでしょう。
弁護士に依頼し、示談交渉を任せることで、被害者の方は先方とのやり取りから解放されますので、ご負担を軽減することが可能です 。