自転車で逆走して衝突事故…一時停止無視の車との過失割合はどうなる?
交通事故でケガをして痛みを抱えるなか、保険会社から「自転車で逆走していたあなたの過失も大きい」などと厳しく言われ、戸惑っていませんか?
相手の車が一時停止を無視したのに、自分が加害者のように扱われると悔しいですよね。たしかに自転車の右側通行は不利な要素ですが、自動車の一時停止無視のほうが重大な過失と判断されるのが基本です。
保険会社の主張や提示する金額に納得がいかない場合は、すぐに弁護士へ相談しましょう。
本記事では、正しい過失割合の考え方と、適正な慰謝料を受け取るためのポイントを解説します。
- この記事でわかること
-
- 自転車の右側通行と自動車の一時停止無視における過失割合の考え方
- 保険会社とのやり取りが億劫になりがちな理由と、ストレスから身を守る方法
- 弁護士特約を活用し、なるべく費用をかけずに適正な慰謝料を獲得する方法
- 目次
交通事故被害の
無料相談は
アディーレへ!
自転車の逆走(右側通行)事故、過失割合はどうなる?
交通事故の被害にあい、痛みを抱えているにもかかわらず、保険会社の担当者から「右側通行(逆走)だからあなたにも大きな過失がある」などと言われると、精神的にも深く傷ついてしまうでしょう。
たしかに過失割合は賠償金(慰謝料)の金額を大きく左右する重要なポイントです。しかし、保険会社の言い分をそのまま鵜呑みにする必要はありません。
ここでは、自転車と自動車の事故における過失割合の決まり方について解説します。
自転車と自動車の基本過失割合と「修正要素」
交通事故の過失割合は、基本的に過去の裁判例に基づいた「基本の過失割合」に、事故ごとの個別事情である「修正要素」を加味して決定されます。
実務では「交通弱者の保護」という原則があり、自動車と自転車の事故では、自動車のほうが圧倒的に殺傷能力が高いため、基本的には自動車側の過失が大きく(重く)算定されるのが通常です。
ただし、自転車の右側通行(逆走)は道路交通法違反に該当します。
そのため、基本過失割合に対して、自転車側の過失が加算される「修正要素」として扱われるのは事実です。
一般的には、右側通行によって自転車側に5%〜10%程度の過失が加算されるケースが多く見られます。
自動車の一時停止無視は重大な過失
自転車側の右側通行が不利に働く一方で、見落としてはならないのが自動車の重大な違反行為です。
自動車が一時停止の標識を無視して路地から飛び出してきた場合、実務上の基準ではそもそも自動車側の過失が極めて大きく(重く)設定されています。
一時停止の標識がある交差点では、自動車には確実な停止と厳格な安全確認の義務があるためです。
たとえ自転車が右側を通行していた落ち度(5〜10%程度の加算要素)があったとしても、基本的には「一時停止を無視した車のほうが圧倒的に悪い(過失割合が大きい)」という構造は変わりません。
そのため、「あなたにも過失があるから慰謝料はかなり減る」といった保険会社の主張は、必ずしも適正であるとは限りません。そのまま鵜呑みにする必要はないのです。
保険会社とのやり取りが億劫になりがちな理由と対処法
むち打ちの痛みに耐えながら、保険会社の担当者とのやり取りによって精神的に疲弊している方は少なくありません。
保険会社から加害者のように扱われる理由
保険会社の担当者は、過去の裁判例や客観的な事実(今回の場合は「自転車の右側通行」という道路交通法違反)をベースに、自社の基準に則って事務的に手続を進めています。
しかし、保険会社が自社の基準に沿って「過失がある」といった事実を伝えるプロセスが、痛みや不安を抱える被害者にとっては「一方的に責められている」「冷酷だ」と受け取られやすいのです。
また、耳慣れない専門用語を使って自身の過失を指摘されるといったことが、心理的なプレッシャーを生む大きな原因となることもあります。
示談交渉のストレスから身を守る方法
担当者に悪意がなかったとしても、事務的で厳しいやり取りをご自身で続けることは、ケガの治療に専念したい被害者にとって想像以上のストレスになり得ます。
精神的な負担は、日常生活やお仕事への復帰を遠ざける要因にもなりかねません。
このようなストレスから身を守り、納得のいく解決を図るには、保険会社とのやり取りを弁護士に任せるとよいでしょう。
弁護士が代理人となれば、保険会社からの連絡にはすべて弁護士が対応するため、ご自身にかかる精神的負担が軽減できます。
さらに、客観的な法的根拠を基に冷静な交渉を行うことで、適正な慰謝料の獲得を目指すことができるでしょう。
むち打ちが治らない…慰謝料で損をしないためのポイント
事故から数ヵ月が経過しても首の痛みや頭痛が抜けないと、「このまま治らなかったらどうしよう」と今後の生活に大きな不安を感じるはずです。
実は、過失割合の問題だけでなく、保険会社から提示される慰謝料の金額そのものが、本来受け取れるはずの金額よりも低く算出されているケースがあります。
適正な賠償金を受け取るために、知っておくべきポイントを確認しましょう。
過失割合だけじゃない!慰謝料が大きく変わる「3つの基準」
交通事故の慰謝料を計算する際、実は「自賠責保険基準」「任意保険基準」「弁護士基準」という3つの異なる基準が存在します。
保険会社が初期の示談交渉で提示してくるのは、法令で定められた最低限の補償である「自賠責保険基準」か、各社が独自に定める「任意保険基準」です。
これらは、過去の裁判例に基づく「弁護士基準」と比較すると、大幅に低い金額に設定されています(※)。
※自賠責保険から支払われるお金は、被害者の過失割合が70%未満の場合、過失割合による減額はされません。そのため、被害者の過失が大きい場合には、自賠責保険基準がもっとも高額となることもあります。

つまり、過失割合を適切に修正することと同じくらい、慰謝料の計算を「弁護士基準」で行うことが重要です。弁護士に依頼すれば、基本的にこの基準に基づいて交渉するため、慰謝料が適正な金額まで引き上げられる可能性が高まります。
痛みが続くなら「後遺障害等級認定」を見据える
半年ほど治療を継続しても、むち打ちの痛みや頭痛といった不調が完治しない場合は、これ以上の回復が見込めない「症状固定」として、「後遺障害等級認定」の申請手続きに移行することが重要です。
むち打ちで後遺障害が認定されれば、これまでの入通院慰謝料とは別に「後遺症慰謝料」や「逸失利益」が加算され、賠償金額が大きく変わります。
認定を正しく受けるためには、「事故直後から適切な頻度で通院すること」や、「医師へ自覚症状を正確に伝えて診療録(カルテ)に残してもらうこと」が重要です。
保険会社から治療費の打ち切りを打診された場合も安易に治療をやめず、弁護士から後遺障害申請を見据えたアドバイスを受けることをおすすめします。
「交通事故被害で請求できる損害(ケガ・傷害)」についてくわしく見る
【まとめ】納得いかない示談はNG!サインをする前に弁護士へ相談を
交通事故の示談交渉では、保険会社から提示された過失割合や慰謝料額に少しでも納得がいかない場合、示談書にサインをするのは待ってください。
一度成立した示談は、原則としてあとからやり直すことができません。
不当な減額を防ぎ、適正な賠償金を受け取るためには、サインをする前に弁護士へ相談すると良いでしょう。
「弁護士に依頼すると費用が心配」という方もご安心ください。
ご自身やご家族が加入している自動車保険に「弁護士費用特約」が付帯していれば、多くの場合、自己負担ゼロで弁護士に依頼できる可能性があります(※)。
※弁護士費用特約による補償額には上限(一般的に300万円)がありますが、通常の交通事故事案であればこの範囲内に収まることが大半です。
交通事故被害でお困りの方は、ぜひお気軽にアディーレ法律事務所にご相談ください。







