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弁護士費用特約を活用した賠償金額アップ術

[ 公開日:2021/07/19 ] [ 更新日:2023/03/01 ]
この記事でわかること
  • 弁護士費用特約の特徴
  • 弁護士費用特約を利用するメリット
  • 弁護士費用特約が使える対象者
交通事故に遭われた方のなかには、「保険会社にどう対応したらよいのかわからない。」、「生活や仕事があり、平日の昼間に保険会社の対応をするのは難しい。」、「いっそ弁護士に任せてしまいたいが、費用が不安で踏み切れない。」などとお悩みの方も多いでしょう。
そのようなお悩みを抱えている被害者の方にぜひおすすめしたいのが、「弁護士費用特約」を活用した弁護士への相談・依頼です。

でも、「弁護士費用特約って聞いたことがない」という方も多いですよね。内容を知らなければ活用できませんから、まずは内容を知ることが大切です。
それでは、さっそく「弁護士費用特約」について見ていきましょう。

目次

交通事故の弁護士費用特約ってなに?

まず、弁護士費用特約の特徴について見てみます。

交通事故の弁護士費用特約の特徴

弁護士費用特約とは、弁護士費用を最大300万円まで(保険会社によって異なります)支払ってくれるサービスで、少額の保険料で自動車保険、火災保険等さまざまな保険に付帯できます。なお、自動車事故のみに利用できるタイプと、自動車事故に加え日常生活でのトラブルにも利用できるタイプがあります。

交通事故で自動車保険を利用した場合、等級が下がり、翌年以降の保険料が上がる可能性があります。しかし、弁護士費用特約の場合は、使用しても保険の等級は下がりません。したがって、保険料が上がることもないため、安心して弁護士費用特約を使用し、弁護士に相談もしくは依頼をすることができます。

交通事故の弁護士費用の特約を使用するメリットは?

弁護士費用特約を使用するメリットは2つあります。

交通事故の弁護士費用の特約を使用するメリット1 費用を気にする必要がなくなる

保険会社の多くが、弁護士費用を支払う上限を300万円としています。ほとんどの場合、弁護士費用は300万円以内に収まるため、費用を気にせず弁護士に相談できます。また、少額の案件でも、交通事故被害の専門家である弁護士の意見を聞きながら、納得して解決することができます。

 

交通事故の弁護士費用の特約を使用するメリット2 弁護士への依頼で賠償金増額の可能性

弁護士に、加害者側の保険会社との示談交渉を依頼することで、賠償金が上がる可能性があります。また、時間のかかる保険会社とのやり取りや、必要な資料収集も弁護士に任せられますので、精神的なストレスからも解放されます。

ご自身で弁護士費用を負担するべきケースは?

弁護士費用特約を利用したとしても、ご自身が弁護士費用を負担しなければならない場合があります。

交通事故の弁護士費用が弁護士費用特約の上限を超えた場合

多くの保険会社は、弁護士費用として支払える弁護士費用特約の上限が300万円までと決まっていますので、たとえば350万の弁護士費用がかかったというケースであれば、50万円を負担しなければなりません。

ご自身の自動車保険等に弁護士費用特約が付帯されていないとき

弁護士が設定する報酬等を支払う必要があります。
ただし、弁護士費用特約があれば、実際にご自身が負担しなければいけないケースは少ないと思われます。
たとえば、賠償金の20%を弁護士報酬とする弁護士に依頼する場合、1,500万円の賠償金を獲得するケースでなければ、上限である300万円に達しません。1,500万円の賠償金を獲得するケースは多くはありません。したがって、多くのケースにおいて、ご自身の負担なく弁護士に相談できるということになります。

 

弁護士費用の相場

  • 経済的利益の額が300万円以下の場合
    経済的利益×16%
  • 経済的利益の額が300万円を超え3,000万円以下の場合
    経済的利益×10%+18万円
  • 経済的利益の額が3,000万円を超え3億円以下の場合
    経済的利益×6%+138万円
  • 経済的利益の額が3億円を超える場合
    経済的利益×4%+738万円

弁護士費用特約に加入しているか確認する方法は?

ご自身が弁護士費用特約に加入しているかどうか、を確認する方法は3つあります。

保険証券を確認する

弁護士費用特約は、自動車保険、火災保険、傷害保険、賠償責任保険に付帯できますので、ご自宅の火災保険など、自動車保険以外の保険証券についてもぜひご確認ください。
また、弁護士費用特約が使える方の範囲は下記です。

弁護士費用特約が使える方の範囲

  • 被保険者
  • その配偶者
  • 被保険者の同居の親族
  • 被保険者の別居の未婚の子

ご自身の保険に弁護士費用特約が付いていないからといって諦めず、ご家族の保険証券も確認されることをおすすめします。

保険会社もしくは保険代理店に問い合わせる

加入している保険契約をもとに、保険会社に適用可否を確認してもらうことができます。
ただし、保険会社の担当者から「特約を利用せずに示談してもいいのでは?」と誘導されることもあるので注意が必要です。保険料を支払っているのですから、特約を利用することは契約者の「権利」であり、遠慮する必要はありません。少しでも不安があったり、弁護士に相談したいと思ったりした場合には、積極的に特約を利用するべきです。
なお、保険会社に直接連絡することに抵抗を感じる場合は、保険代理店へ問い合わせましょう。同一の保険代理店で複数の保険契約がある場合、すべての契約をもとに特約適用可否を確認してもらうことが可能です。

交通事故の弁護士費用の特約に詳しい弁護士に相談してみる

相談料無料の弁護士や法律事務所もありますので、弁護士費用特約についてアドバイスを受けることをおすすめします。

意外に知られていない、交通事故の弁護士費用の特約

交通事故の弁護士費用特約の利用状況

弁護士費用特約は、多くの方が付ける特約である一方、利用率は0.1%程度を下回るというデータもあります。
理由としては、数ある保険サービスの1つであったり、大々的なCMも少ないことから認知度が低かったりといったことが挙げられ、せっかく付けた特約を利用せずに月々の保険料を無駄にしてしまうようです。当事務所に相談いただいた方のなかにも、初めての相談時には弁護士費用特約が「ない」または「分からない」と答えた方が多くいらっしゃいますが、実際に確認してみると特約が付帯していた、というケースは珍しくありません。

利用率が上がらない理由

利用率が上がらないのは、保険証券や保険約款に書いてある内容が難解であることが考えられます。
「特約を使えるか分からない」、「聞くのが恥ずかしい」との理由で、保険会社に連絡しにくいと感じるかもしれません。また、「使えるか確認したいけど、保険会社にどのように伝えたらいいかわからない」ということもあります。

そのような場合、弁護士に相談することで、どのように保険会社に伝えればよいのかアドバイスを受けることができます。特約を利用できるかどうかも含め、無料相談できる弁護士に相談してみてはいかがでしょうか。

 

まとめ

以上、ここまで弁護士費用特約について解説してきました。
交通事故被害の解決までには、さまざまな手続や専門知識が必要です。また、交通事故に遭うと、「このまま示談してもよいか」と不安に思うものです。
そのような時、弁護士費用特約を活用して弁護士に依頼することで、費用の心配なく下記のようなサポートが得られるのであれば、すぐに行動されることをおすすめします。

  1. 手続や交渉を弁護士に任せることが可能ですし、保険会社とのやりとりからも解放され、少しでも以前の生活に近づけるようになります。
  2. ご自身では獲得できないと考えていた損害を請求できたり、相手からの賠償金を大幅に増額できたりするケースもあります。

アディーレ法律事務所では、交通事故の被害に遭われた方に寄り添い、お悩みを早急に解決すべく、尽力いたします。交通事故に遭ったら、ぜひアディーレ法律事務所にご相談ください。

※日弁連の資料から確認できます。(LAC取扱件数ベースですが、日弁連資料より類型2800万のうち2万8,000件程度利用

この記事の監修者
村松 優子
弁護士 村松 優子(むらまつ ゆうこ)
資格: 弁護士
所属:愛知県弁護士会
出身大学:愛知大学法学部

私は、司法試験を目指した当初から、親しみやすい法律家になりたいと考えていました。それは、私自身が弁護士に対して、なんとなく敷居が高そうというイメージを抱いていたからです。私は、司法試験に合格した後、学生時代の友人から、合格しても何にも変わらないね、安心したと言われました。弁護士になった後も、昔と変わらないねと言われ続けたいです。私は、ただすこし法律を勉強しただけで、そのほかは普通の人と何ら変わりはありません。なので、どんなことでも気軽に相談してください。

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