弁護士の異議申立てで併合12級が認められ、逸失利益は300万円以上、後遺症慰謝料は260万円以上を獲得

道路を走行中だったTさんは、わき道から出てきた加害者の車と出会い頭に衝突してしまいました。この交通事故により、Tさんは頸椎捻挫やTFCC損傷と診断され、治療を余儀なくされました。その後、約1年3ヵ月におよぶ通院を経て、Tさんはようやく症状固定（これ以上治療を続けても症状の回復・改善が期待できなくなった状態）を迎えましたが、残念なことに右手首や腰、膝に痛みが残ってしまいました。

そこで、加害者側の保険会社を通じて後遺障害の申請を行いましたが、客観的な医学的所見が乏しいなどの理由から、非該当という結果でした。それからほどなくして、保険会社から示談金額の提示がありましたが、30万円程度の提示にすぎませんでした。痛みが残っているにもかかわらず後遺障害が認定されず、「提示された示談金額は適正なのか」と疑問に思ったことから、Tさんは当事務所へご相談くださいました。

弁護士が資料を確認したところ、非該当と判断された理由のなかに事実と相違している点を発見しました。また、慰謝料についても、加害者側の保険会社が提案した金額は、裁判をしたならば認められる「弁護士基準（裁判所基準）」よりも著しく低額であることがわかりました。そこで弁護士は、後遺障害の異議申立てを行うことにより後遺障害として認定される可能性があること、慰謝料を増額できる可能性があることをTさんにお伝えしました。

ご依頼後、弁護士は早速、後遺障害の異議申立てに向けて準備を開始しました。弁護士が初回の認定結果を精査したところ、診療記録などの資料が不足していたことがわかりました。そこで、異議申立ての資料を収集するために医療機関へ症状に関する照会を行いました。

そして、照会結果を異議申立ての添付資料として追加提出した結果、右手関節部のTFCC損傷による痛みについては「局部に頑固な神経症状を残すもの」として後遺障害12級13号、頸椎捻挫、腰椎捻挫、左膝打撲捻挫による痛みについては「局部に神経症状を残すもの」として後遺障害14級9号がそれぞれ認められ、併合12級が認定されました。

後遺障害の結果を踏まえて、弁護士は相手の保険会社と示談交渉を開始し、逸失利益と後遺症慰謝料を請求しました。特に、事故の影響で、事故前に目指していた資格取得を断念せざるを得なくなったことを主張し、逸失利益については300万円以上、後遺症慰謝料については260万円以上を獲得することができました。

今回のケースのように、後遺障害が非該当であったとしても、弁護士によって適切に異議申立てを行うことで後遺障害が認定される可能性があります。また、事故による影響は被害者の方によって異なります。それぞれの事情に応じて、弁護士が的確に主張を行うことにより、適正な賠償金を獲得することができるのです。

後遺障害の認定や賠償金に少しでも不安や疑問がある方は、ぜひ当事務所へご相談ください。交通事故被害のご相談は何度でも無料です。