後遺障害が非該当。弁護士の異議申立てにより、後遺障害14級9号が認定され、 賠償金が約180万円増額

Wさんは、普通二輪車で道路の左側を走行し、T字路交差点に差しかかったときに、左側から交差点に突然進入してきた普通乗用車と出会い頭に衝突してしまいました。この事故により、Wさんは左大腿骨頸部骨折、右第1・3中手骨骨折の診断を受け、治療を余儀なくされました。

その後、約1年間の通院期間を経て、Wさんはようやく症状固定（これ以上治療を続けても症状の回復・改善が期待できなくなった状態）を迎えましたが、残念なことに左大腿骨の痛みや右手指のしびれなどが残ってしまいました。

そこで、加害者側の保険会社を通じ後遺障害等級の申請を行ったものの、結果は非該当でした。「痛みが残っているのに非該当という結果は妥当なのか」と疑問を感じたWさんは、交通事故に詳しい弁護士へ相談したいと考え、当事務所にご連絡くださいました。

弁護士が、Wさんからいただいた資料を確認するとともに、詳しく事情を伺ったところ、Wさんの後遺障害等級申請は、骨折部位が変形なく癒合していることを理由に非該当と判断されており、骨折後の痛みが考慮されていないことがわかりました。
そこで、弁護士は、追加で資料を収集して後遺障害の異議申立てを行うことで後遺障害として認定される可能性があること、当事務所であれば異議申立ての手続についてサポートできることをお伝えしました。

ご依頼後、弁護士は早速、後遺障害の異議申立てに向けた準備を開始しました。まず、初回の認定結果を精査し、初回申請時に不足していた認定に有利となる書類の収集が必要だとわかったため、医療機関から診療記録、医師の見解に関する照会状などを収集しました。
さらに、異議申立ての際に、Wさんの右手背・母指にしびれや知覚鈍麻などの症状が残っていることを強く主張した結果、「局部に神経症状を残すもの」として、後遺障害14級9号が認定されました。

続いて、弁護士は加害者側の保険会社と示談交渉を始め、粘り強く交渉した結果、裁判をしたならば認められる「弁護士基準（裁判所基準）」の9割にあたる入通院慰謝料と後遺症慰謝料が認められ、当初提示されていた金額から約180万円の増額に成功しました。

今回のように、保険会社を通じて後遺障害等級認定の申請をする場合、保険会社は、被害者の方に有利な資料を集めてくれるとは限らず、適切な等級が認定されないことがあります。

しかし、弁護士が介入し、医学的な根拠や資料を集めて異議申立てを行えば、適正な後遺障害が認定される場合があります。そのため、後遺障害の等級が認定されなかった方や認定された等級に疑問を感じた方は、ぜひ当事務所までご相談ください。交通事故の被害に関する相談は何度でも無料です。