入通院慰謝料と後遺症慰謝料についてともに弁護士基準の90％の金額を獲得することに成功

Zさんは乗用車を運転中、前方が渋滞したため停止しようとしました。そこへ道路の左側にあった駐車場から飛び出してきた加害者車両と衝突する交通事故にあってしまいました。これにより、頸椎捻挫（むち打ち）、左肩捻挫と診断され、治療を余儀なくされました。

その後、約6ヵ月間の通院期間を経て、Zさんはようやく症状固定（これ以上治療を続けても症状の回復・改善が期待できなくなった状態）を迎えましたが、残念なことに左肩の関節痛が残ってしまいました。そこで、加害者側の保険会社を通じて後遺障害等級の申請を行い、「局部に神経症状を残すもの」として後遺障害14級9号が認定されました。

しばらくすると、保険会社から示談金の提案を受けました。しかし、後遺障害14級9号という判断、そして保険会社から提示された示談金額が妥当なのか、Zさんにはわかりませんでした。そこで、交通事故に詳しい弁護士へ相談したいと考え、当事務所にご連絡くださいました。

弁護士が、Zさんからいただいた資料を確認するとともに、詳しく事情を伺ったところ、明らかな神経学的所見がないことや、レントゲン写真に異常が認められなかったことから、14級9号認定の判断は妥当であることがわかりました。もっとも、入通院慰謝料や後遺症慰謝料については、弁護士が交渉することで増額できる可能性がありました。そこで、弁護士は後遺障害の認定方法についてご説明したうえで、認定結果は妥当であることと、示談金額については増額見込みがあることをお伝えしました。

ご依頼後、弁護士は示談交渉を開始。当初、保険会社は慰謝料について、保険会社が独自に定める規定に基づいて計算した低い金額を主張していました。もっともZさんは、左肩痛の影響で、自分の頭より高い場所の物を取ったり、物を拾ったりする動作がスムーズにできなくなり、日常生活に多大な影響を受けていました。

そこで弁護士は、裁判をしたならば認められる「弁護士基準（裁判所基準）」により計算し直した慰謝料を請求し、適正な賠償をするよう粘り強く交渉しました。その結果、入通院慰謝料と後遺症慰謝料について、ともに弁護士基準の90%にあたる金額が認められ、全体として80万円以上の増額に成功しました。

今回のケースのように後遺障害が残ってしまった場合、認定された等級が妥当であるかどうか、被害者の方がご自身で判断することは困難です。さらに、後遺障害の等級によって賠償金額が大きく変わってくるため、適正な後遺障害等級の認定を受けることはとても大切なのです。

そのため、後遺障害の認定結果に少しでも疑問を感じた方は、ぜひ当事務所へご相談ください。弁護士が認定結果の妥当性を判断し、賠償金の増額見込みがある場合は、適切な賠償に向けて全力で交渉してまいります。当事務所では、交通事故の被害に関するご相談は何度でも無料です。