弁護士が後遺障害の異議申立てを行い、併合14級が認められ、総額で約210万円の賠償金を獲得

Yさんは、普通自動二輪車を運転中にT字路交差点を直進しようとしたとき、そこへ左から右折しようとT字路に進入してきた加害者の普通自動二輪車と、出会い頭に衝突してしまいました。この事故により、頭部打撲、頸椎捻挫（むち打ち）、外傷性頸部症候群、腰椎捻挫、右肩打撲傷などと診断を受け、治療を余儀なくされました。その後、約5ヵ月間の通院期間ののち、Yさんはようやく症状固定（これ以上治療を続けても症状の回復・改善が期待できなくなった状態）を迎えましたが、残念なことに頸部の痛みや右頸部のしびれ、および腰部の痛みが残ってしまいました。

そこで、加害者側の保険会社を通じて後遺障害等級の申請を行ったものの、結果は非該当でした。「痛みが残っているのに、この判断は妥当なのか？」と疑問に思ったYさんは、交通事故に詳しい弁護士へ相談したいと考え、当事務所へご連絡くださいました。

弁護士が、Yさんからいただいた資料を確認するとともに、詳しく事情を伺ったところ、画像上に異常はなく自覚症状のみであること、そして後遺障害診断書の記載が比較的簡潔な内容にとどまっており、後遺障害として認定されにくい表現になっていたことがわかりました。そこで、弁護士は後遺障害に納得できない場合には、異議申立ての手続が可能であること、仮に異議申立てが認められなかったとしても、Yさんの保険に弁護士費用特約が付いているため、弁護士費用の負担なくご依頼いただけることをご説明しました。

ご依頼後、弁護士は早速、後遺障害の異議申立てに向けた準備を開始。弁護士が改めて内容を精査したところ、Yさんは本件事故の2ヵ月前に別の交通事故にあっており、ケガの部位も同一（「異時共同不法行為」といいます）であったことがわかりました。また、後遺障害診断書について医師による追記を手配するとともに、日常生活における影響具合を具体的に主張して、異議申立てを行いました。その結果、2つの事故による異時共同不法行為の成立が認められるとともに、頸部の痛みと腰痛の症状について、いずれも「局部に神経症状を残すもの」として併合14級が認定されました。

その後、弁護士は示談交渉に着手しました。異時共同不法行為が認められた場合、①2ヵ月前の交通事故と、②今回の交通事故の、合わせて2つの自賠責保険からそれぞれ保険金を受領することが可能になります。そこで弁護士は、この2つの自賠責保険から支払いを受けることができる限度額の満額となる賠償金を請求するとともに、入通院慰謝料についても弁護士が粘り強く交渉を続けた結果、こちらの主張がほぼ認められ、総額で約210万円の賠償金を獲得することができました。

今回のように、保険会社を通じて後遺障害の等級認定を申請する場合、被害者の方に有利な書類や記述内容ではないために、自賠責保険から後遺障害等級が認定されないことがあります。しかし、その場合でも、弁護士を通じて異議申立てをすることで結果を覆すことができる場合があります。

そのため、後遺障害等級に関して不安がある方は、ぜひ当事務所へご相談ください。弁護士は、どうすれば後遺障害の等級が認定されやすくなるか精査・検討するとともに、適切な等級の認定に向け異議申立てを行います。アディーレでは、交通事故被害のご相談は何度でも無料です。