弁護士の異議申立てにより、入通院慰謝料および後遺症慰謝料は弁護士基準の90%にあたる金額が認められ、賠償金の総額は150万円以上増額

Aさんは普通乗用車を運転し、交差点で赤信号のため停車していたところ、後方から走行してきた普通乗用車にノーブレーキで追突されてしまいました。この事故により、Aさんは頸椎捻挫（むち打ち）、腰椎捻挫、両仙腸関節捻挫と診断され、治療を余儀なくされました。

その後、約6ヵ月間の通院期間を経て、Aさんはようやく症状固定（これ以上治療を続けても症状の回復・改善が期待できなくなった状態）を迎えましたが、残念なことに頸部の痛みや頭痛、めまいなどの症状が残ってしまいました。そこで、加害者側の保険会社を通じて後遺障害等級の申請を行ったものの、結果は非該当でした。

しばらくして保険会社から示談に関する提案を受けましたが、「痛みが残っているのにこのまま示談を進めていいのか」と疑問を持たれたAさんは、交通事故に詳しい弁護士へ相談したいと考え、当事務所にご連絡くださいました。

弁護士が、Aさんからいただいた資料を確認するとともに、詳しく事情を伺ったところ、画像所見に異常は認められないものの、通院実績や弁護士の過去の経験から、異議申立てをすることで後遺障害が認められる可能性があることがわかりました。
また、保険会社から提案された入通院慰謝料について、自賠責保険基準は超えているものの、裁判をしたならば認められる「弁護士基準（裁判所基準）」よりも低く、弁護士が交渉することで示談金額の増額見込みがあることがわかりました。
そこで、弁護士は異議申立ての可能性や慰謝料の計算方法などをご説明しました。

ご依頼後、弁護士は早速、後遺障害の異議申立てに向けた準備を開始しました。
弁護士が初回の認定結果を精査したところ、初回申請時にはAさんに有利な書類が不足していたことが判明したため、異議申立てにあたって医療機関から新たな資料を収集しました。
さらに、異議申立ての際には、Aさんの日常生活における支障を主張した結果、「局部に神経症状を残すもの」として、後遺障害14級9号が認定されました。

その後、弁護士が示談交渉を行った結果、入通院慰謝料および後遺症慰謝料のいずれも弁護士基準の90%にあたる金額が認められ、総額として当初の提案金額から150万円以上の増額に成功しました。

今回のように、保険会社を通じて後遺障害の等級認定申請を行っていたとしても、自賠責保険から後遺障害等級が認定されないことがあります。なぜなら、保険会社は必ずしも被害者に有利な資料を集めてくれるとは限らないからです。

しかし、弁護士が被害者に有利な資料を整えて後遺障害の等級認定申請を行うことで、自賠責保険の判断を覆すことができる場合もございます。
そのため、後遺障害等級認定の結果に疑問を感じた方は、ぜひ当事務所へご相談ください。交通事故の被害に関するご相談は何度でも無料です。